


鎌倉時代にはお城が?
伏見天皇(在位:1287年~1298年)時代から当地域を治めていた豪族である鷺沼源太氏の館があったと考えられているそうですが、城跡と断定できる遺構は発見されておらず、詳細は不明。
現在は鷺沼城址公園として利用されています。

1564年(永禄7年)、下総地域への勢力を拡大しようとする北条氏康公に対抗した里見氏側として、下総国の諸将とともに戦った末に敗死した鷺沼源太満義公の慰霊碑として建てられたのが、「鷺沼源太満義諸武士之碑」。

源太様はとげを抜くのが得意?
公園の一角に「源太塚」と呼ばれる祠(ほこら)があります。

習志野市役所発行の観光ガイドブックによると、今でも当地域にお住まいのご年配の方の中には「とげが刺さって抜けないときはゲンタさまにお願いするとすぐ(とげが)取れる」という方がいるそうです。

ちなみにこのゲンタさまというのは複数人存在が伝えられているそうで、祠のゲンタさまが誰のことを指すのかは習志野市でも不明との事。
この話自体は複数の創作民話をもとにまとめられたそうです。なぜゲンタさまがとげ抜きに強いのか、機会があればその創作民話も読んでみたいと思います。
参考情報(外部リンク):ぶらっと習志野市観光ガイドブック第10版(習志野市発行)
習志野市の指定文化財

鷺沼城址公園内にある鷺沼古墳は、A号墳とB号墳の二つがあり、6世紀末ごろに作られたB号墳の縦穴式石室一基が建物内に保存されています。ここから人骨片が発見され、直刀破片や土玉(ドダマ)などの副葬品も出土したとの事で、現地ではB号墳のみを見ることができます。


A号墳は先ほどの祠の下あたりにあるそうで、現地に設置されている習志野市教育委員会の案内板によると、以前の調査では、下総型円筒埴輪という下総地方独特の埴輪が出土したそうです。
参考情報(外部リンク):習志野市ホームページ
唐突に出現するハニワ
視線を感じてその方向を見ると、人型のハニワがこちらをみつめています。

馬型のハニワも。

現地説明板はおろか、習志野市の観光ガイドブックにもまったく説明がない為、背景等は全く不明なハニワ。来園者を礼儀正しくお迎えしてくれます。
登城ルートは複数。城址下の広場から階段で一気に上がることも可能で、市役所横の緩やかな坂道を上って入口石碑の方向から回り込むのも可。

お城の遺構が見当たらなくてもハニワと間近に会えるのが鷺沼城址。京成線の京成津田沼駅から歩いて行ける立地ですので、お時間のある方はぜひ。
名称:鷺沼城(鷺沼城址公園)
住所:住所:千葉県習志野市鷺沼1丁目9
交通:京成線京成津田沼駅南口を出て、約700m(徒歩で約10分)
築城:不明(鎌倉時代?)
城主:鷺沼源太氏
現況:城址公園(城遺構なし)
管理人訪問日:2025年1月
管理人・さくらもみじのひとりごと

鷺沼源太満義さんって、名字は鷺沼さん?源太さん?それとも鷺沼源太さんまでが名字なの?
れきぽ! 